ものづくり補助金というと、製造業の企業が設備投資のために使う補助金、というイメージが強いかもしれませんが、システム開発においても多数の採択事例があります。
また、アプリ開発の費用も補助対象とすることが可能で、最近は活用する事業者が増えています。
今回は、ものづくり補助金でシステム開発費用を補助対象とするためのポイントと注意点について解説します。
ものづくり補助金には「機械装置・システム構築費」という対象経費の区分が設けられています。
(対象経費の区分については別の記事で詳しく解説しています)
公募要領には、機械装置・システム構築費の説明として、
①専ら補助事業のために使用される機械・装置、工具・器具(測定工具・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)の購入、製作、借用に要する経費
②専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に要する経費
③ ①若しくは②と一体で行う、改良・修繕又は据付けに要する経費
と定義されています。
この中で②がシステム開発の費用として想定されます。
しかし、対象経費として認められていても、事業計画が採択されなければ意味がありません。
技術面の審査項目に「新製品・新サービス(既存技術の転用や隠れた価値の発掘(設計・デザイン、アイデアの活用等を含む))の革新的な開発となっているか。」とあることからも、単に自社の内部業務の改善や効率化のためのシステムではなく、そのシステムに革新性があり、お客様や社会に価値を与えられるか、という要素が重要です。
まず、自社でシステム開発を行った場合の従業員への人件費は対象外となりますのでご注意ください。
また、システム開発は設備投資と比較して事前の正確な費用算出が難しいですが、補助金の対象として申請するためにはあらかじめ開発の範囲を明確にして、具体的な開発費用を算出しておく必要があります。
補助金の申請時に見積書の提出は不要ですが、ある程度の仕様の確定と概算費用の把握のためには、申請前の段階で見積書を入手しておいた方がよいでしょう。
採択される事業計画を立てる上でも、システムの全体像や仕様の把握、コスト管理、提供できるサービス内容の明確化などは重要な要素となります。
スケジュール面でも注意が必要です。補助金を活用する上では、スケジュール上の制約は避けられません。
具体的には、交付決定前には発注がでず、補助事業期間内に開発を完了し、費用の支払いまで終えなければならない、などの制約が発生します。
計画的に事業を進められるように準備しましょう。
ものづくり補助金には「デジタル枠」が設けられていることからも推察できるように、製造業の設備投資以外への補助金活用の事例が多くなってきています。
今回解説したポイント・注意点を踏まえて、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
当プロコン補助金では、プロのコンサルタントによる申請サポートにより、数多くのご支援を採択に導いて参りました。ものづくり補助金の申請についてご相談がございましたら、是非一度プロコン補助金にお問い合わせください。