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ものづくり補助金の補助率について解説します

ものづくり補助金では、事業に必要な費用の全額が支給されるわけではありません。
費用の一部は事業者の自己負担となり、また支給される額にも上限があります。
ものづくり補助金では、申請する「枠」と「事業者の規模」によって「補助率」「上限金額」が設定されています。
事前に補助率と上限金額を把握し、自己負担額がいくらになるのかを確認することが重要です。

今回は、ものづくり補助金における補助率について詳しく解説します。

ものづくり補助金の補助率

まずはそれぞれの枠ごとに補助率をまとめました。

ものづくり補助金の補助率出展:ものづくり補助金総合サイトをもとに当社作成

表からわかるように、一部の枠では補助率は事業者の規模によって異なり、小規模事業者の方が補助率が高く設定されています。

小規模事業者とは、雇用している常勤従業員の数で決まり、業種によってその人数が以下のように定められています。

製造業・宿泊業・娯楽業:20人以下
卸売業・小売業・サービス業:5人以下

なお、申請したときには小規模事業者であっても、補助事業期間中に雇用などで労働者数が増えて基準を超えると、補助率が変わることがある点にはご注意ください。

再生事業者の補助率について

従業者の規模に関わらず、例外的に再生事業者は補助率が2/3となります。
再生事業者とは、中小企業活性化協議会等からの支援を受けると同時に再生計画等を策定中、もしくは3年以内に再生計画が成立した事業者のことを指します。
再生事業者の定義や申請が必要な書類について、詳しくはものづくり補助金総合サイトや公募要領にてご確認ください。

ものづくり補助金の上限金額

自己負担額を算出するためには、補助率とともに上限金額を把握する必要があります。
上限金額(以下、太字・斜体部)は、申請する枠と従業員数によって決まります。

通常枠
5人以下 100万円~750万円
6~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,250万円

回復型賃上げ・雇用拡大枠
5人以下 100万円~750万円
6~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,250万円

デジタル枠
5人以下 100万円~750万円
6~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,250万円

グリーン枠(エントリー類型)
5人以下 100万円~750万円
6~20人 100万円~1,000万円
21人以上 100万円~1,250万円

グリーン枠(スタンダード類型)
5人以下 750万円~1,000万円
6~20人 1,000万円~1,500万円
21人以上 1,250万円~2,000万円

グリーン枠(アドバンス類型)
5人以下 1,000万円~2,000万円
6~20人 1,500万円~3,000万円
21人以上 2,000万円~4,000万円

グローバル市場開拓枠
(従業員数に限らず)100万円~3,000万円

補助率と上限金額から自己負担額を把握しましょう

補助金を活用して事業を行う際には、自己負担額を正しく把握することが重要です。

例えば、従業員数3人の小売業(小規模事業者)が通常枠に申請する場合、補助率は2/3、上限金額は750万円となります。
補助事業に1,200万円かかる事業を想定すると、1,200万円の2/3は800万円ですが、上限が750万円のため、
自己負担額は 1,200万円 – 750万円 = 450万円 となります。

このように補助率の要件をよく確認し、自社の事業者規模・申請する枠と照らし合わせることで正しく自己負担額を算出し、資金繰りを計画しましょう。

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