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【2026年】補助金の採択率とは?主要補助金の最新データと採択を左右する本当の要因

補助金の申請を検討する際、多くの方が気になるのが「採択率」です。
補助金は審査制のため、採択されなければ交付されません。そのため、採択率は補助金の難易度を把握するうえで重要な指標となります。
しかし、採択率は公募回や制度設計によって大きく変動し、補助金ごとに目的や要件も異なります。単純に「採択率が高い=採択されやすい」とは限らない点にも注意が必要です。

本記事では、ものづくり補助金、中小企業新事業進出補助金、中小企業省力化投資補助金(一般型)、中小企業成長加速化補助金、大規模成長投資補助金、小規模事業者持続化補助金について、最新補助金の採択率データと採択を左右する9つの要因を徹底解説します。自社に合った補助金を選び、申請戦略を立てるための参考として、ぜひお役立てください。

補助金の採択率とは?

補助金の採択率とは、ある公募回における申請総数のなかで採択される件数の割合です。例えば、補助金採択率33%であれば、申請者3社のうち1社が採択されることを意味します。ただし、この数字はあくまで応募申請者全体の平均です。実際には、事業計画書の質が高い申請と準備不足の申請、あるいは審査以前の要件不備の申請が混在しています。したがって、準備を十分に整えている申請者だけに絞れば、実態の補助金採択率はもっと高くなります。つまり、しっかり準備すれば公表されている補助金採択率よりも高い採択の可能性が期待できます。

【2026年最新】補助金の採択率 最新データ一覧

補助金の採択率は補助金制度ごとに大きく異なります。また、同じ補助金であっても、公募回や申請枠、申請件数などによって変動します。以下に、直近の主要補助金の採択率データをまとめました。

主要補助金採択率一覧

補助金名 公募回 申請件数 採択件数 採択率 補助上限額
ものづくり補助金 第21次 1,872件 638件 34.1% 750万円~2,500万円
中小企業新事業進出補助金 第1回 3,006件 1,118件 37.2% 2,500万円~9,000万円
中小企業省力化投資補助金(一般型) 第3回 2,775件 1,854件 66.8% 750万円~1億円
中小企業成長加速化補助金 第1次 1,270件 211件 16.6% 5億円
大規模成長投資補助金 第4次 210件 102件 48.6% 50億円
小規模事業者持続化補助金 第17回 23,365件 11,928件 51.1% 50万円~250万円

この採択率の一覧だけを見て「採択率が高い補助金に申請しよう」と判断するのは早計です。採択率が高くても、自社の事業計画が補助金の目的・要件・補助対象経費と合致していなければ採択されません。逆に、採択率が低めの補助金であっても、自社の投資計画と補助金の目的や要件が合致していれば、十分に採択のチャンスがあります。

補助金の選択は広い視野で

例えば、採択率が最も高い、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」では、人手不足を解消する省力化効果が高い事業であるかが問われます。省力化を示すことが難しいなどで申請を見送ったケースが多ければ、採択率を押し上げる要因となります。
一方、中小企業成長加速化補助金の採択率16.6%は主要補助金の中で最も難易度が高い水準です。しかし、最大5億円という破格の規模が魅力です。補助対象経費には建物工事を含むため投資リスクを大幅に抑えられます。この条件の補助金は他に類のないものです。そのため事業規模や補助金目的に合致した投資計画があれば、申請に挑戦する価値は十分にあります。

以降では各補助金の採択率推移と特徴を詳しく見ていきます。申請する補助金を選ぶ際の判断材料として活用してください。

ものづくり補助金の採択率の推移

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業が革新的な製品・サービスの開発や生産性向上に取り組む際の設備投資を支援する補助金です。以下に、ものづくり補助金の採択率の推移をまとめました。

ものづくり補助金採択率の推移

公募回 採択発表日 申請数 採択数 採択率
第14次 2023年6月23日 4,865 件 2,470 件 50.8%
第15次 2023年9月29日 5,694 件 2,861 件 50.2%
第16次 2024年1月19日 5,608 件 2,738 件 48.8%
第17次 ※ 2024年5月20日 629 件 185 件 29.4%
第18次 2024年6月25日 5,777 件 2,070 件 35.8%
第19次 2025年7月28日 5,336 件 1,698 件 31.8%
第20次 2025年10月27日 2,453 件 825 件 33.6%
第21次 2026年1月23日 1,872 件 638 件 34.1%

※第17次は通常枠なし・オーダーメイド枠のみの公募

図:ものづくり補助金採択率推移

2026補助金の採択率_図表_ものづくり補助金採択率推移

ものづくり補助金は中小企業向け補助金の中でも、幅広い事業に適合し特に使い勝手の良い支援策です。補助上限額は通常枠で750万円(従業員数5人以下)〜2,500万円(従業員数51人以上)です。
ただし、ものづくり補助金の採択率はかつての50%水準から30%台前半に低下しています。さらに第20次から申請件数が減少しています。これは、予算枠が減少するなかで要件や審査が厳格となったことが理由として考えられます。また、省力化オーダーメイド枠がものづくり補助金の第19次から無くなり、新たに省力化投資補助金(一般型)として再編されるなど、他の補助金に分散したことも要因です。

ものづくり補助金は、事業計画書の策定ではやや難易度が高いものの、それだけ採択された場合の事業インパクトも大きい補助金です。新製品・新サービス開発のための設備・システム投資を検討している製造業・サービス業の中小企業にとっては、挑戦する価値の高い補助金といえるでしょう。

ものづくり補助金と新事業進出補助金の統合

2026年度では、ものづくり補助金は後述する新事業進出補助金と統合されます。そのため、より規模の大きな事業計画にも対象範囲が広がります。
詳しくは下記記事を参照してください。
記事:「【2026年】ものづくり補助金と新規事業進出補助金が統合」

事業再構築補助金、中小企業新事業進出補助金の採択率の推移

中小企業新事業進出補助金は、2025年に新設された補助金です。事業再構築補助金の後継として位置づけられています。既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出が対象です。そのための設備投資を支援し、企業規模の拡大と賃上げを促進することを目的としています。補助上限額は2,500万円〜9,000万円と幅広く設定されています。
以下に、中小企業新事業進出補助金、事業再構築補助金の採択率の推移をまとめました。

中小企業新事業進出補助金の採択率

公募回 採択発表日 申請数 採択数 採択率
第1回 2025年10月1日 3,006件 1,118件 37.2%

【参考】事業再構築補助金の採択率の推移

公募回 採択発表日 申請数 採択数 採択率
第1回 2021年6月16日/18日 22,231 件 8,016 件 36.1%
第2回 2021年9月2日 20,800 件 9,336 件 44.9%
第3回 2021年11月30日 20,307 件 9,021 件 44.4%
第4回 2022年3月3日 19,673 件 8,810 件 44.8%
第5回 2022年6月9日 21,035 件 9,707 件 46.1%
第6回 2022年9月15日 15,340 件 7,669 件 50.0%
第7回 2022年12月15日 15,132 件 7,745 件 51.2%
第8回 2023年4月7日 12,591 件 6,456 件 51.3%
第9回 2023年6月15日 9,369 件 4,259 件 45.5%
第10回 2023年9月22日 10,821 件 5,205 件 48.1%
第11回 2024年2月13日 9,207 件 2,437 件 26.5%
第12回 2024年11月8日 7,664 件 2,031 件 26.5%
第13回 2025年6月30日 3,100 件 1,101 件 35.5%

図:中小企業新事業進出補助金、事業再構築補助金の採択率の推移

2026補助金の採択率_図表_新事業進出補助金_事業進出補助金採択率推移

事業再構築補助金の採択率の傾向

前身の事業再構築補助金は新型コロナの感染拡大を契機として2021年に新設されました。当初は補助金採択率45~50%前後で推移したものの、第11回は26.5%に低下しました。
さらに応募件数、採択件数ともに一貫して低下傾向が見られます。これは新型コロナの影響が薄れていくなかで、事業再構築補助金が当初の役割を終えていったためと考えられます。

中小企業新事業進出補助金の採択率の傾向

そのため、より高付加価値化を目指す新事業への挑戦として、後継の新事業進出補助金が新設されました。新型コロナ対応の救済策から、成長への前向きな挑戦へと補助金の目的が変わりました。それに伴い、申請要件が厳格化され、新規事業に求められる要求水準が高まっています。新事業進出補助金の申請数が3,006件にとどまったのはその表れと言えるでしょう。

図:新事業進出補助金の業種別応募件数および採択数

2026補助金の採択率_図表_新事業進出補助金業種別採択数

出典:中小企業新事業進出補助金WEBサイト(https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/

中小企業新事業進出補助金の第1回公募における採択率は37.2%でした。製造業の採択率が51.9%と最も高く、宿泊業・飲食サービス業は24.4%と最も低いという業種間の差が顕著に表れました。
これは、未経験の新事業進出への挑戦でありつつも、実現可能性が高い事業計画を示すことの難度が後者の業種では高いハードルとなったことが理由として考えられます。

新事業進出補助金の採択率は、申請する業種・投資規模・事業計画の完成度によって大きな差が生じます。「製品等の新規性要件」と「市場の新規性要件」という2つの要件を満たす事業でなくてはなりません。そのうえで、事業の「新規性」または「高付加価値性」を具体的かつ説得力をもって申請書に記載できるかどうかが、採択の分水嶺となります。

中小企業省力化投資補助金(一般型)の採択率の推移

中小企業省力化投資補助金は、人手不足対策として設備、システム投資を支援する補助金です。補助対象経費や投資規模など、ものづくり補助金と類似していますが、高い省力化効果が期待できる事業の場合には中小企業省力化投資補助金がより適しています。
以下に、省力化投資補助金(一般型)の採択率の推移をまとめました。

中小企業省力化投資補助金(一般型)採択率の推移

公募回 採択結果発表日 申請数 採択数 採択率
第1回 2025年6月16日 1,809 件 1,240 件 68.5%
第2回 2025年8月8日 1,160 件 707 件 60.9%
第3回 2025年11月28日 2,775 件 1,854 件 66.8%

図:省力化投資補助金(一般型)採択率推移

2026補助金の採択率_図表_省力化投資補助金採択率推移

第3回採択率66.8%は主要補助金の中でもトップクラスです。
カタログに登録された省力化製品(清掃ロボット、自動倉庫、券売機、コンベクションオーブンなど)を導入する場合は審査が比較的緩やかで、採択のハードルが低い傾向があります。人材確保の課題を設備投資で解決を図りたい事業者は最初に検討すべき補助金といえるでしょう。

小規模事業者持続化補助金の採択率の推移

小規模事業者持続化補助金は、従業員数名規模の小規模事業者の販路開拓・業務効率化を支援する制度で、補助上限額は通常枠50万円、特例上乗せ最大200万円です。全国的に申請件数が最も多い補助金であり、初めて補助金に挑戦する事業者にとって最も身近な補助金といえます。
以下に、小規模事業者持続化補助金(一般型)の採択率の推移をまとめました。

小規模事業者持続化補助金の採択率の推移

公募回 採択発表日 申請数 採択数 採択率
第1回 2020年5月22日 8,044 件 7,308 件 90.9%
第2回 2020年8月7日 19,154 件 12,478 件 65.1%
第3回 2021年1月22日 13,642 件 7,040 件 51.6%
第4回 2021年4月28日 16,126 件 7,128 件 44.2%
第5回 2021年8月31日 12,738 件 6,869 件 53.9%
第6回 2021年12月22日 9,914 件 6,846 件 69.1%
第7回 2022年4月27日 9,339 件 6,517 件 69.8%
第8回 2022年8月31日 11,279 件 7,098 件 62.9%
第9回 2022年11月25日 11,467 件 7,344 件 64.0%
第10回 2023年2月6日 9,844 件 6,248 件 63.5%
第11回 2023年4月27日 11,030 件 6,498 件 58.9%
第12回 2023年8月23日 13,373 件 7,438 件 55.6%
第13回 2023年11月27日 15,308 件 8,729 件 57.0%
第14回 2024年3月4日 13,597 件 8,497 件 62.5%
第15回 2024年6月5日 13,336 件 5,580 件 41.8%
第16回 2024年8月8日 7,371 件 2,741 件 37.2%
第17回 2025年9月26日 23,365 件 11,928 件 51.1%

図:小規模事業者持続化補助金の採択率の推移

2026補助金の採択率_図表_小規模事業者持続化補助金採択率推移

小規模事業者持続化補助金の採択率は、比較的高水準で推移しており、しっかり事業計画を作成すれば採択が十分に見込めます。

採択率の推移では、第16回に37.2%まで落ち込みました。申請件数も大幅に減少しましたが、この理由は申請期間がわずか19日間だったためです。事業計画書の準備時間が十分に確保できなかったことが結果に表れています。このことからも事業計画書の準備が採択率を大きく左右することがうかがえます。
この補助金の申請書類は比較的簡易なものですが、手を抜かず確実に準備を進めて採択を獲得しましょう。

補助金の採択率を左右する9つの要因と対策

補助金の採択率には、申請者の努力でコントロールできる部分と、外部環境などコントロールできない部分があります。以下の9つの要因を整理し、コントロールできる要因①〜⑧に集中して対策を講じることが、採択率向上の基本戦略です。

要因① 補助金の選択【事業と合致するか】

採択率を左右する最初の要因は、「自社の事業計画に合った補助金を選べているか」です。まず自社のやりたいことが補助金の目的と合っているかを確認しましょう。目的がずれたままの申請では、どれだけ丁寧な申請書を書いても採択には結びつきません。

各補助金の目的は以下のとおりです。自社が取り組もうとしている事業と照らし合わせてみてください。

補助金の目的

補助金名 目的
ものづくり補助金 革新的な新製品・サービスの開発や、海外需要開拓などに必要な設備投資を支援する
中小企業新事業進出補助金 既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援する
中小企業省力化投資補助金(一般型) 人手不足解消に効果がある省力化設備の導入を支援する
中小企業成長加速化補助金 将来的に売上高100億円規模を目指す成長志向の中小企業による大胆な投資を支援する
大規模成長投資補助金 地域の雇用を支える中堅・中小企業による工場新設・大型設備投資を支援する
小規模事業者持続化補助金 小規模事業者の販路開拓や業務効率化を支援する

補助金を選ぶ段階から、自社の投資目的と補助金の目的が合致しているかを確認することが、採択への第一歩です。この段階から専門家に相談することで、申請前から採択の可能性を高めることができます。

要因② 書類不備・申請要件不備【採択以前の問題・最優先で防ぐ】

補助金は、適切な必要書類の提出や申請要件の適格性が求められます。この段階をクリアできなければ、事業計画の優劣にかかわらず審査の対象外となります。書類不備や要件不備は、最も防ぎやすい一方、見落とすと確実に採択の機会を失うため、最優先で対処すべき要因です。
申請書類は公募要領をよく確認して、指示どおりに揃えましょう。GビズIDの取得、電子申請システム、書類の有効期限なども事前に確認してください。不明点は事務局へ確認するか、専門家に相談することをお勧めします。

要因③ 申請書の質と完成度【最重要・採択率に最大の影響】

書類や申請要件をクリアした後、採択率に最も大きく影響するのが事業計画書の質です。
審査員は多数の申請書を短時間で審査するため、論理的で分かりやすく整理された計画であることが重要になります。特に、事業の必要性、実現可能性、補助金活用による効果が明確に示されているかが重要なポイントです。

採択される申請書には、根拠のある現状分析、補助事業との関係が明確な成長戦略、数値目標を伴う具体的な実施計画といった共通点があります。一方で、不採択になりやすい申請書では、補助金ありきの計画、根拠の薄い数値計画、審査項目への対応が不十分な記載などが見られます。
プロコン補助金.comが90%超の採択率を維持している最大の理由も、この申請書の質にあります。審査員の視点を踏まえて計画の弱点を補強し、論理的な整合性を高めることで、公表されている採択率を大きく上回る成果につながっています。

要因④ 加点項目の取得状況【確実に差がつく】

補助金の審査では、事業計画の評価に加え、一定の要件を満たす事業者に「加点」が付与されます。加点があると採択ラインを超えやすくなるため、取得しているかどうかで採択率に明確な差が出ます。
代表的な加点項目には、経営革新計画の承認、事業継続力強化計画の認定、賃上げ表明、パートナーシップ構築宣言への登録などがあります。各補助金の加点項目を早期に確認しましょう。取得に時間がかかるものも多いため、計画的に準備を進めることが重要です。

要因⑤ 申請準備期間とタイミング【事業の実現性①】

申請書の質を高めるためには、十分な準備期間が必要です。数週間程度の短期間では、事業計画の整理や必要書類の準備、加点項目の取得まで十分に対応することは難しくなります。採択された申請者の多くは、1〜2ヶ月前といった早期から事業計画の検討、書類の準備、加点項目の取得に着手しています。
また、申請タイミングも採択率に影響する要因の1つです。制度開始初期や予算が潤沢な公募回・競合申請者が少ない時期などは、採択率が高くなる傾向があります。公募スケジュールの情報収集を早期に行い、申請機会を逃さず準備を整えることも重要な戦略です。

要因⑥ 財務状況と資金調達【事業の実現性②】

補助金の審査では、事業計画書の内容だけでなく、補助事業を実際に実行できるかという財務面での実現可能性も重要な評価ポイントとなります。そのため、自社の財務状況が審査に影響します。特に投資規模の大きい補助金では、自己負担分を含めた資金調達能力が重要な審査ポイントとなります。
金融機関からの確認書や融資協議の状況、自社の財務状況など、資金面の実現可能性を客観的に示すことが重要です。財務内容に不安がある場合は、専門家に事前相談のうえ、財務改善と並行して補助金申請の準備を進めることをお勧めします。

要因⑦ 専門家の活用【独力との採択率差と費用対効果】

補助金の採択率において、専門家(認定経営革新等支援機関・中小企業診断士・補助金申請コンサルタントなど)の支援を受けるかどうかは大きな差を生みます。下図は、ものづくり補助金における専門家支援の活用と採択率の関係を示しています。

ものづくり補助金採択率と支援の有無

2026補助金の採択率_図表_ものづくり補助金支援者の関与

2026補助金の採択率_図表_ものづくり補助金支援者の関与

出典:ものづくり補助金公式サイト(https://portal.monodukuri-hojo.jp/dataportal.html

ものづくり補助金の採択率では、専門家支援の有無で15~20%程度の差があります。
専門家支援のメリットは、採択実績に基づいた申請書作成の知見、加点項目の取得支援、申請書のレビューと改善提案など多岐にわたります。こうした支援により、申請書の完成度を高め、採択率の向上につながる可能性があります。

要因⑧ 外部環境と政策トレンド【時流に乗る】

補助金は、国の政策目標を実現する施策として実施されています。そのため、重点政策の方向性に沿った事業計画は採択されやすい傾向があります。例えば、AI・ロボット活用による省力化、DX・GX推進、サプライチェーン強靭化、賃上げなどが近年特に重視されているテーマです。
申請書を作成する際は、自社の事業計画とこれらの政策テーマとどのように関係するのかを整理して説明することが重要です。ただし、内容が伴わない言葉だけの事業計画は審査員に見透かされます。自社の取り組みに本質的に合致する部分を誠実に訴求することが求められます。

要因⑨ コントロール不可能な要因【運の要素・気にしすぎない】

これまでに挙げた8つの要因は自社の努力で改善できますが、コントロールできない要因も存在します。応募申請数の倍率、予算総額・採択枠の上限、公募回ごとの類似業態の集中などの外部要因が挙げられます。
こうした要因によって採択率が変動するため、不採択になった場合でも、必ずしも事業計画書が悪かったとは限りません。コントロール不可能な要因にエネルギーを注がず、自社がコントロールできる要因①〜⑧に集中して対策を講じることが現実的な戦略です。
仮に不採択となった場合でも、その理由をしっかり精査し、改善点を特定したうえで再挑戦することで、採択の可能性は高まります。補助金申請は一度での採択が理想ですが、複数回の公募を計画的に活用することも重要な選択肢です。

まとめ|補助金の採択率を踏まえた自社に合った申請戦略を選ぼう

ここまで、主要補助金の採択率データと採択率を左右する9つの要因を解説してきました。採択率はあくまでも申請判断の参考情報のひとつです。自社の事業計画の確度を高め、申請書の質をどこまで高められるかが採択の本質的な決め手です。
前章までに挙げた対策を積み重ねることで、自社にとっての実質的な採択確率は公表された採択率を大きく上回ります。最後に状況別に次に取るべき具体的なステップをお伝えします。

① 初めて補助金に挑戦する経営者・実務担当者の方へ

各補助金の採択率は参考にしつつも、それだけでなく自社に適した補助金を選びましょう。補助金の公式サイトや公募要領をよく確認し、自社の事業計画が補助金の目的に合致しているかを見極めましょう。

具体的なステップは以下を提案します。

(ア) 自社の事業計画が補助金の目的・要件と合致しているかを確認する
(イ) 可能であれば事業計画書のサンプルや記載例を参照し、記載レベルを把握する
(ウ) 専門家に相談し、適切な助言を得る

② 過去に不採択となった再挑戦者の方へ

不採択の経験は、次の採択に向けた重要なヒントとなります。不採択の原因が改善可能かどうかを整理し、再挑戦する価値があるかを見極めましょう。例えば、書類の記載・添付ミス、申請書の完成度不足、加点措置の未取得が原因であれば、改善によって採択の可能性を高めることができます。一方、補助金の目的と事業内容のミスマッチがあった場合は、別の補助金への切り替えも選択肢です。

前回、独力で申請した方は、専門家の活用を検討する価値があります。専門家は採択実績に基づく知見から、申請書の改善点、加点取得の機会、事業計画の訴求ポイントなどを客観的に整理し、具体的な改善提案を行うことができます。

具体的なステップは以下を提案します。

(ア) 過去の申請書を専門家とともに不採択理由を検証する
(イ) 時間の経過により現在の事業計画や財務状況で変化したポイントを整理する
(ウ) 検証結果をもとに改善できるポイントを特定し申請書に反映する
(エ) または他の補助金に切り替える

③ 投資判断を検討中の経営者の方へ

設備投資を検討する際に、「補助金が採択されたら投資を実行しよう」と考えるケースがあります。しかし、このような“補助金ありき”の投資判断には注意が必要です。
補助金の採択結果が出るまでには数ヶ月かかることも多く、その間に事業の意思決定が止まってしまう可能性があります。市場環境や競合状況が変化する中で、補助金待ちが最善の判断とは限りません。
また、補助金がなければ実行できない投資は、本質的には自社にとって必要性が十分でない可能性もあります。

具体的なステップは以下を提案します。

(ア) 補助金を活用しない場合の投資対効果を試算し、補助金活用の場合と比較する
(イ) 補助金申請にかかる時間やコスト、制約を含めてトータルの費用対効果を評価する
(ウ) 投資タイミングと公募スケジュールを照合して申請する価値を判断する

①②③いずれの場合も補助金は採択されることが最終目的ではなく、採択後の事業実施、生産性向上や賃上げの実現という経営上の成果につなげることが本来の目的です。したがって、補助金の採択率という入口の数値だけでなく、補助事業実施後の経営改善、将来の事業成長まで見据えた上で、自社に最適な戦略を選択してください。

主要補助金の申請サポート実績が豊富なプロコン補助金.com

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①補助金サポートの実績が豊富

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<採択実績のある主要補助事業名と申請枠>
ものづくり補助金、事業再構築補助金、新規事業進出補助金、大規模成長投資補助金、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業、設備投資緊急支援事業、明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業

採択実績一覧

②最適な補助金を選定し、採択に向けた提案をします

プロコン補助金.comでは、単なる事業計画書の作成支援にとどまらず、審査項目を踏まえた構成設計、技術的説明の整理、数値計画の妥当性検証、さらに面接を見据えた想定問答の準備まで一貫してサポートしています。

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プロコン補助金.comの共同代表である徳田、川崎をはじめ、当グループに所属しているコンサルタントは全員、経営コンサルタントの国家資格である中小企業診断士を保有しており、補助金コンサルの経験も豊富です。このようなトップコンサルタントが、事業計画書の作成、提出書類の準備、加点ポイントの取得、電子申請までをトータルサポートします。採択時は交付決定までを責任を持ってサポート致します。
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無料診断・お問い合わせ

〈執筆者のご紹介〉氏名:川崎 悟
プロコン補助金.com 共同代表

合同会社セールス・トータルサポーターズ 代表社員
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【主な補助金申請支援実績】

ものづくり補助金、事業再構築補助金、大規模成長投資補助金、革新的事業展開設備投資支援事業、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業、明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業、事業承継補助金)

講師紹介:川崎 悟 | 大塚商会による中小企業診断士のための理論政策更新研修サイト
合同会社セールス・トータルサポーターズ 川崎 悟|東商 社長ネット |東京商工会議所

 

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