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「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」の申請書作成のポイント

先日、当社が申請書作成を支援した会社から「第1回 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」の採択通知を受け取ったとのご連絡をいただきました。これで当社が支援をした助成金案件の採択率は、「革新的事業推進のための設備投資支援事業」(旧制度)での実績を含めは66.7%となりました(第1回の全体の採択率は13.6%(44社/323社))。令和3年10月初旬に予定されている第2回の募集告知を前に、申請サポートの採用実績があるコンサルティング会社が少ないことから、当サイトに多数の問い合わせをいただいています。
そこで今回は、本助成金事業の概要と申請のポイントについてご紹介します。

助成事業の概要

公益財団法人東京都中小企業振興公社による「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」は、令和2年まで実施された「革新的事業展開設備投資支援事業」の後継事業で、「稼ぐ東京」をスローガンに、令和3年に新事業として誕生しました。

助成限度額は1億円、助成対象は機械装置やソフトウェアなどで、例えば「最新設備を複数台導入して生産性を向上させたい」、「DX化を推進させ劇的に効率化を進めたい」などの計画を検討されている事業者におすすめの助成金事業です。

しかし、「革新的事業展開設備投資支援事業」の説明会での回答に基づくと採択率は概ね15~20%程度と推定され、助成金事業の最難関と言えます。

 

なぜ難易度が高いのか

ここでは、当社がこれまで支援させていだいた6社(内訳:旧事業「革新的事業展開設備投資支援事業」5社、「第1回の躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」1社)の経験を踏まえ、本事業での審査通過が難しい理由を所感を含めご紹介します。

 

1.審査基準が大まかである

第一に本助成金事業の審査基準が大まかであることが挙げられます。例えば、経済産業省中小企業庁による「ものづくり補助金」などは、公募要項で審査項目が2ページにわたり詳細に記載されていますが、本助成金事業の募集要項には下記の数行しか記載がありません。


11 審査(3)審査の視点

ウ 事業計画審査(一次審査・二次審査)

事業計画の【㋐目的との適合性、㋑優秀性、㋒実現性、㋓成長・発展性、㋔計画の妥当性】について審査します。

募集要項*より一部抜粋

*https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/rmepal0000021e9z-att/r3_1yakushin_youkou.pdf


このように審査基準が“大まか”であるため、「事業計画書に何を記載したらよいか分からない…」と悩む申請者も少なくないようです。

 

2.今後10年分の収支計画表の提出が必要である

本助成金事業では、事業計画書(=定性的な根拠の記載)の他に、指定フォーマットで10年先までの収支計画表(=定量的な根拠の記載)の作成が必須となっています(他の助成金事業では3~5年が一般的)。

この10年の収支計画表の作成が、この助成金事業への申請の難易度をさらに高めていると言えます。

 

3.面接審査がある

この助成金事業の一番の特徴は、書類審査を通過すると面接審査があることです。ほとんどの助成事業は書類審査のみなので、この面接審査はこの助成金事業での審査通過の難易度を高めていると言えるでしょう。

なお、面接審査は合計30分程度(事業者による口頭説明5分、質疑応答20分※入退時間を含む)で行われます。

申請書作成のポイント

1.“稼ぐ東京”を意識して事業計画書を作成する

本助成金事業はスローガンのとおり、「稼ぐ東京」を実現できる中小企業の支援を目的としています。これは、「稼ぐ東京を実現できる中小企業に助成金を交付するので、その代わり事業計画を実行し着実に収益を上げ、しっかり税金を納付し都政に貢献してください。」と同義だと私は考えています。

審査基準が大まかで不明瞭である以上、枠にとらわれることなく事業計画書全体で、“稼ぐ東京”を実現できる事業計画であることをしっかりアピールできているかが、採択率を高めるポイントとなります。

2.根拠のある収益計画表を作成する

事業計画書(=定性的な根拠)で “稼ぐ東京”をせっかくアピールできたとしても、収支計画表(定量的な根拠)の売上や利益などの根拠が不明確であれば事業計画書の説得力もなくなってしまします。

“10年後のことになんて分からない”と思う方もいらっしゃるかと思いますが、仮説でもよいので、例えば既存顧客による収益と新規顧客による収益などに分解して算出するなどし、記載する数値の根拠を明確にすることが必要です。

3.当事者意識をもって申請に取り組む

最後のポイントは、「申請に際して当事者意識をもって対応すること」です。採択される事業計画書や収益計画表の作成には、中小企業診断士などの経営コンサルタントのサポートが必要になることがありますが、申請書類の作成をコンサルタントに依存し過ぎるのは要注意です。なぜならば、特に本助成金事業は、面接審査があるため、コンサルタント主導で計画を策定してしまうと、面接審査の口頭説明で自分の言葉で話すことが難しく、説得力に乏しいプレゼンテーションになったり審査員からの重箱の隅をつつくような質問に答えられないでしょう。また、当事者意識がないと仮に採択されても事業計画通りに進まず、結局、助成金が企業の成長や経営改善に活かせず、無駄になってしまいます。

以上、申請のポイントについてご紹介しました。

第2回の公募要領の発表は令和3年10月初旬、申請開始は12月中になる見込みです。

申請を検討されている方は本コラムの内容を参考にしていいただき、入念な準備の上申請に挑まれることをお勧めします。自社だけで申請書を作成することができれば一番ですが、必要に応じて当社のようなコンサルタントにサポートを依頼することもご検討ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

合同会社セールス・トータルサポーターズ 川崎 悟

 

 

 

 

 

 

 

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